米国留学生、ナイジェリアに行く
コロンビア大学ロー・スクールに留学してた人の日記。
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Columbia大学のロースクール(LLMコース)に通う日本人留学生です。
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のれない御相談
試験一発目が終わりました。
まあ、いろんな意味でですが。

以前にもここで書いたFletcher教授の「jurispendence of war(戦争の法学)」の期末試験を受けてきました。

試験とはいっても、小論文のようなもので、木曜に行われた最後の授業の終わりに問題が発表され、本日月曜日の午前10時に提出というものでした。生徒は問題を持ち帰って、家や図書館で資料を調べあげて書くことになります。

前回の非常に抽象的な問題と違い、今回は具体的なケースに基づいたもの。ケースの要旨は以下のとおり。

「キム夫妻は北朝鮮軍隊から脱走し、中国に逃げ込んだものの、資金が底を尽き、上海で物乞いをしていた。それをみた西洋人グループが、夫妻を拉致し、他のアジア人とともにメキシコまで送り、そこで裕福なメキシコ人に売りつけた。メキシコ人はキム夫妻を奴隷のように使い、夫妻の間に生まれチェと名づけられた子を勝手に孤児院に預けた。
孤児院に預けられたチェは反米思想を燃やし、9・11同時多発テロに触発され、イスラム教への入信を試み、他の孤児とともに近くに住む導師に指導を求めた。「アラーアクバル(アラーは偉大なり)」と三回復唱し、コーランを勉強すればよいと導師に教わり、孤児たちは前者についてはこなしたものの、後者については、スペイン語に翻訳されたコーランが見つけられず、これを行えなかった。また、パラグアイに潜伏しているイスラム教過激派テロ集団に連絡をとろうと試みたものの、反応はなかった。それにもかかわらず、孤児たちはビン・ラディンの目指す世界が実現されるよう、力を尽くすことを誓い、互いに血の儀式をおこなった。
一方で、キム夫妻は、政府による強制捜査が入ったため、奴隷的待遇から解放され、離れ離れにさせられた子供を捜した。幸運にも、家族は再会を果たし、子は孤児院から引き取られた。
チェは、『アメリカに対し復讐を果たさなければならない』とキム夫妻を説得し、銃と爆発物を持ち、国境を渡り、サンディエゴにあるショッピングセンターを攻撃することを提案した。その提案に乗ることを決意したキム夫妻は北朝鮮軍隊から脱走したときにもっていた軍服を取り出した。三人は、リオグランデ川の地下にトンネルを掘り、アメリカ入国を果たしたが、警備に見つかってしまった。このとき、キム夫妻の着ていたふるい軍服を見た警備は笑って噴出してしまった。警備から連絡を受けていた国境警備隊にキム夫妻が逮捕され尋問されるまで、そう時間はかからなかった。
尋問にあたって、キム夫妻がハングルしか理解できないふりをしていたのに対し、チェはスペイン語でアメリカに対し悪態をついた。尋問はチェに集中し、彼は隔離され三日間明かりを当てられ、ついに自分のイスラム過激派に属し、自分の仲間がアメリカに対するテロ活動に従事していると証言した。
国境警備隊に身柄を引き渡されたアメリカ検事局は、キム親子を不法戦闘員として入国したことについて起訴することを決定。国防省は、軍法委員会を設置し、キム親子は訴訟までの間、米軍基地において拘束されることになった。キム親子の代理人は、当該拘束は違法でありキム夫妻は解放されるべきだとして、連邦裁判所に対し人身保護令状の発行を求めた。これに対し米国政府は、キム親子に対して連邦裁判所は管轄権を有さず、人身保護令状を発行できないと反論した。
その一方で、CIAはチェの証言をもとに調査をすすめた。その結果、たしかに孤児たちの組織がアメリカに対するテロを計画していることをつきとめた。CIAはこれを阻止するために次のような作戦を考え、君に相談してきた:(A)孤児たちの組織が潜伏している部屋を、建物ごとミサイルで攻撃する、(B)暗殺部隊を送り込み、一人ずつ暗殺する、(C)孤児たちを逮捕し、グアンタナモ基地に拘束し、共謀罪で起訴する。」

さあ、みんなで一斉に、一つずつツッコミを入れていこう!

そして、問題は以下のとおりでした。
(1)連邦裁判所がどう決定すべきか、裁判所に提出するメモを作成せよ。
(2)CIAがどの作戦を取るべきか、アドバイスを書け。
(3)その他、国際法違反を構成する事項があれば、それを挙げて議論しろ。


最初に問題を読んだときは、丸3日もあるし、余裕だろうと思っていたのですが、結局最後の夜は完徹せざるを得ませんでした。
なんとか、回答を提出できたものの、改めて問題文を読み直すと、軽く冷や汗が出ます。
まあ、性格上、この「やっちまった感」も明日には忘れるから大丈夫ですが。
ってか、忘れたい。

次の試験は、木曜日。
科目は「law of WTO」で、今度は会場で受けるものになります。
それまでに、あと400ページ読めねば。。。

がんばります。



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この記事に対するコメント

キム夫妻の着ていたふるい軍服を見た警備は笑って噴出してしまった。

この記述は必要!?

なんか、普通試験問題って不要なことは書いてないってのが鉄則じゃん。
なぜ無駄にドラマ仕立て?

そして、逮捕じゃなくて爆破とか暗殺とかを選ぶ人って多いのかな、貴国は。
【2007/12/15 08:40】 URL | Shibataka #- [ 編集]


いや、意味あるのよ。

ジュネーブ条約でPOW(戦争捕虜)として扱われる戦闘員の要件に軍服を着ていることというのがあるのだけど、例え着ていたとしても、それを見た者が「軍服」として認定しなかったら、どうよ?みたいな論点が絡んでくるわけです。
【2007/12/15 10:35】 URL | 留学生 #- [ 編集]


なるほど。
でもさ、北朝鮮と米国が戦争してるわけでもなければ北朝鮮人民軍(陸軍はあなどれないらしい)の正規兵でもないでしょ?
「軍服(今の正規軍のではない)を着てるとPOWになりうる」だと、自衛隊のコスプレをしたテロリストでもなりうるのよね。
うーん、2学期にjus in belloやるからそこで勉強します。
【2007/12/15 19:43】 URL | Shibataka #- [ 編集]


さすが鋭い。
ここでは、アメリカ政府がテロリストに陪審を含む正当な裁判を受けさせたくないわけ。
第一オプションは、彼らを「不法戦闘員」として位置づけ、陪審のない軍法委員会にかけ、吊るすこと。
これがだめなら、第二オプションは「戦闘員(POW)」として位置づけ、「戦闘」が終わるまで、拘束してしまうこと(POWは戦闘終了時に解放しなければならない。けど、テロとの戦いなら、終了は永久にやってこないといえる。)。
この、第二オプションをとるために、アメリカ政府の立場としては、「お前ら軍服着てたから戦闘員だ」といちゃもんをつけうる。
これに対し、反対派の理想は、彼らを不法戦闘員でも、戦闘員でもなく、犯罪者として位置づけ、陪審やdue processが憲法上保障される刑事裁判にかけることになるわけですよ。
【2007/12/16 13:55】 URL | 留学生 #- [ 編集]


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